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クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

『頭上の敵機』1949年

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『頭上の敵機』(ずじょうのてっき、Twelve O'Clock High)は、1949年のアメリカ合衆国の戦争映画。監督は ヘンリー・キング。アメリカの第二次世界大戦参戦初期にナチス・ドイツ及びナチス・ドイツ占領下のフランスに白昼爆撃を敢行したアメリカ陸軍第8空軍の兵士を描いた本作は、1948年のサイ・バートレット(英語版)、バーン・レイ・Jr(英語版)作の小説『Twelve O'Clock High』を、原作者であるバートレットとレイ、ヘンリー・キング(クレジット無し)監督が脚本を担当し、グレゴリー・ペック、 ヒュー・マーロウ、ゲイリー・メリル、ミラード・ミッチェル、ディーン・ジャガーらの出演で映画化した作品である。

『頭上の敵機』は第22回アカデミー賞で4部門にノミネートされ、ディーン・ジャガーが助演男優賞を、トーマス・T・モールトンが録音賞を受賞している。1998年にアメリカ議会図書館アメリカ国立フィルム登録簿に文化的、歴史的、芸術的に顕著な作品として登録されている。
「12時の高さ」という英語タイトルは、機体を中心とした架空の時計の文字盤を参照して敵航空機の位置を指示する慣行で、攻撃者が真上から近づいていることを意味する。よって邦題は『頭上の敵機』となっている。戦闘現場は当時の記録映像で間に合わせて、人間ドラマとして主にスタジオで制作している。昔テレビでやっていた関西系の『部長刑事』を思い出した。第二次世界大戦中、イギリスに駐留しナチス・ドイツに対する昼間爆撃を任務としていたアメリカ空軍の爆撃機B-17を描いた映画に『メンフィス・ベル』(1990年)という作品があるが、それに40年先んじた古い映画だ。主演のグレゴリー・ペックの吹き替えがジェット・ストリームの城達也でこれが痺れる声である。

内容はというと古い映画の様式美は感じるが、戦争のリアリティが感じられない。敵戦闘機の砲弾を浴びれば血だらけになり、即死したり、重度の障害が残るものだが、そうした生々しい悲惨さが伝わって来ない。戦争を肯定も否定もしていないし、准将のリーダーシップも肯定も否定もしていない。准将はカタトニー(緊張病)とみられる精神障害を起こしたが、その後どうなったか、映画では触れていない。どう感じるかは観客に一任されている印象で、その意味では中途半端な作品である。

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by yoshisugimoto | 2024-03-16 12:20 | 映画 | Comments(0)