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クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

『エリザベス』1998年

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『エリザベス』(Elizabeth)は、1998年イギリスの歴史映画。監督はシェカール・カプール、出演はケイト・ブランシェットとジョセフ・ファインズなど。エリザベス1世の前半生の人生を描く。

第71回アカデミー賞では作品賞を始めとする7部門にノミネートされ、メイクアップ賞を受賞。2007年に同じ監督・主演で続編『エリザベス:ゴールデン・エイジ』も公開された。

ストーリー
ヘンリー8世がカトリックを捨て、新教である国教会を打ち立てたことで国内外に新旧の宗教抗争がくすぶる16世紀のイングランド。(中略)エリザベスは、大陸より帰還したプロテスタントのフランシス・ウォルシンガムを重用し、イングランドを新教である国教会を中心におくことを宣言する。ローマ教皇やカトリック列強国がこれを黙って認めるわけもなく、イングランドを取り巻く状況はより一層、緊迫し、エリザベスの暗殺未遂事件まで起る。(以上Wikipedia)

ゴージャスに制作された名作だが、いろいろ史実とは異なる。映画では国に捧げた人生という描き方だが、実際はもっと強かで、複数の愛人と情事を楽しんでいたようだ。有名な「白塗り」も天然痘の痕を隠すためだったとのこと。「わたしはイギリスと結婚した」と自ら発言したが、修道女のように結婚する意志が全くなかったわけでもなく、結果的にそうなったと理解するのが妥当だろう。

とはいえ大筋はだいたい映画の通りで、宗教対立で不安定だった田舎の二流国を世界の覇権国家にする礎を築いたのがエリザベス1世だった。実際の政策は重臣に委任して実行されたはずだ。しかし、象徴として生涯独身を通し、一国の求心力を維持し続けたことは、偉大だった。結果的にイギリス宗教改革を完成させ、その後の繫栄を呼びよせたわけである。

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by yoshisugimoto | 2023-12-28 13:21 | 映画 | Comments(0)