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録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

ベートーヴェン:交響曲第7番、第8番 / セルジュ・チェリビダッケ

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チェリビダッケ晩年のライブ録音。手持ちにあるのも忘れていたが、改めて聴き直すと絶品。テンポは遅いが、7交はこうでなくてはならない、と思わせられる。ライブ録音の自然な音場感もあって、大抵の録音を蹴散らしてしまう音源だと思う。チェリビダッケは大言壮語が多く、あまり好きになれない人物だし、遅すぎるテンポが批判されることも多い。しかし、録音を聴けば文句のつけようがないことが多い。

チェリビダッケは生前、一切の商業録音を拒絶した人物としてカラヤンの対極と位置付けられた。しかし、本人が物故すると残ったライブ録音が商業録音と同じ扱いで流通した。結局、商業録音を拒絶するという「戦略」はかえって正解だったと思わざるを得ない。残された録音の音楽的価値は巨大だ。カラヤンやバーンスタインは別格としても、ベームなんかを遥かに凌駕する存在である。ただしオペラ録音はなく、コンサートのみの指揮者だった。

Live recordings: 20 January 1989 (Symphony No. 7) and 4 January 1995 (Symphony No. 8).Philharmonie am Gasteig, München.

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by yoshisugimoto | 2023-10-08 14:41 | クラシック音楽CD | Comments(0)