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録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

トスカのデ・サバタ盤

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オペラは鑑賞が難しい。とにかく時間的に長いのでハイライト盤に限る。劇場で鑑賞するだけの集中力を装置の再生音で維持するのは無理というもの。LP(CD)1枚分に聴きどころを収めてもらったほうがありがたい。しかし、ハイライト盤でもまだハードルが高い。CDをPCオーディオに取り込んだときのメタデータが決まって原語だからだ。英語以外は字面を見ても何について歌っているかわからない。ここは頑張ってメタデータを日本語に直すしかない。ネットで国内盤のデータを引っ張ってくる、あるいは対訳に原語でワード検索をかけるかだ。手間だが、知り尽くした曲以外はこの作業は必須である。

カラスのトスカもメタデータを日本語化してようやく楽しく聴けるようになった。この音源は1953年録音のデ・サバタ盤だが異様なテンションに満ちており、極めてドラマチックで、決定盤と言っていいと思う。カラスの全盛期の歌唱は凄みがある。ラストでど迫力の盛り上がりをみせる。カラスは声自体はそれほど美しいとは言えない歌手で、晩年に来日したころには衰えが目立った。加えて宇野功芳が決まってけなしていたから、変な方向に印象操作されてしまっていた。余計なことをしてくれるなという気持ちだ。さすがはビッグネームと認識を新たにした次第である。

歌劇「トスカ」(抜粋)
マリア・カラス - Maria Callas (ソプラノ)
ジュゼッペ・ディ・ステファノ - Giuseppe Di Stefano (テノール)
ティート・ゴッビ - Tito Gobbi (バリトン)
フランコ・カラブレーゼ - Franco Calabrese (バス)
メルキオーレ・ルイゼ - Melchiorre Luise (バス)
アンジェロ・メルクリアーリ - Angelo Mercuriali (テノール)
ダリオ・カゼッリ - Dario Caselli (バス)
アルヴァロ・コルドヴァ - Alvaro Cordova (テノール)
ミラノ・スカラ座合唱団 - Milan La Scala Chorus
ミラノ・スカラ座管弦楽団 - Milan La Scala Orchestra
ヴィクトル・デ・サバタ - Victor De Sabata (指揮)
録音: 1953:

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by yoshisugimoto | 2023-05-26 22:38 | クラシック音楽CD | Comments(0)