半世紀前のプレヴィン
2023年 05月 25日


長らく廃盤だったが、10年ほど前にタワーレコードで再発、今また廃盤となっている。中古盤を探し出して入手した。なぜか今また気になり始めたのだ。還暦を過ぎると、想いは若いころに回帰することも多い。
ベートーヴェンの5交や7交を今更入手して何になるのかという思いは当然あったが、いい意味で期待を裏切られた。ゆったりしたテンポで繰り返しを入れて、5・7番で80分に達する。個人的には理想とも言える演奏だ。トスカニーニやフルトヴェングラーといった音源とは一線を画する。ピリオド演奏といった才気走った感じはまるでなく、沈着穏健である。
どちらかと言えばクレンペラーに近いが、もちろんプレヴィンはクレンペラーではない。曰く言い難いが、クレンペラーよりは録音もよく上位に置きたい。アナログ爛熟期の70年代の魅力を伝える音源である。
ベートーヴェン
交響曲第5番 ハ短調 作品67 《運命》
交響曲第7番 イ長調 作品92
【演奏】
アンドレ・プレヴィン(指揮)
ロンドン交響楽団
【録音】
1973年1月10-11日&11月26日(1-4)
1973年12月19日&1974年1月17日(5-8)
by yoshisugimoto
| 2023-05-25 16:18
| クラシック音楽CD
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