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クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

ハチャトゥリアン:スパルタクス組曲第1番 - 第3番(スコティッシュ・ナショナル管/N. ヤルヴィ)

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スパルタクスの反乱は歴史の教科書には名前だけ出てくるが、奴隷制だったローマ帝国の大乱で、正規軍をもってしても容易には鎮圧できなかった。第一次世界大戦後のドイツ共産党にも「スパルタクス団」というのがあり、共産主義の世界ではこの反乱は共産革命の嚆矢と目され、高く評価された。この史実にちなんだハチャトゥリアンのバレエ作品は、この作曲家の代表作であり、ボリショイ劇場などのレパートリーにおいても傑出した作品。

ローマという土地柄とアルメニアのハチャトリアンの作風はアンマッチと言えばアンマッチだが、一言で言えば戦争ものなので、実際はたいへん親和性がある。一方で有名な「スパルタクスとフリーギアのアダージョ」は一度耳にしたら覚えてしまう甘美なメロディ―で、ハチャトリアンもこういう曲が書けるんだと感心してしまう。

ハチャトゥリアンは後年、バレエで用いられた楽曲を抜粋・編曲し、3つのオーケストラ組曲を製作した。「スパルタクスとフリーギアのアダージョ」を中心に適宜抜粋する形で、コンサートのレパートリーとして演奏される。組曲全部を収録した音源は少なく、1990年録音のヤルヴィの音源は代表盤と思われる。

組曲第1番
序奏 - ニンフの踊り
エギナとハルモディウスのアダージョ
エギナとバッカナリアのヴァリアシオン
情景とクロタルムスの踊り
ガディスの娘の踊り - スパルタクスの勝利

組曲第2番
スパルタクスとフリーギアのアダージョ
商人たちの入場 - ローマの遊女の踊り
全体の踊り
スパルタクスの入場 - 口論
ハルモディウスの裏切り
海賊の踊り

組曲第3番
ギリシャの奴隷の踊り
エジプトの少女の踊り
夜の出来事
フリーギアの踊り - 別れの場面
競技場にて

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by yoshisugimoto | 2023-03-24 08:43 | クラシック音楽CD | Comments(0)