アメイジング・バッド・パウエル ― Vol.4で完結
2023年 01月 13日
アメイジング・バッド・パウエルのシリーズはVol.1からVol.5まであるが、最近ようやく手持ちの音源が完結した。Vol.1/2は例の横顔のアルバムで、Vol.3はカーティス・フラーのトロンボーンが入ったもの、Vol.4/5はピアノ・トリオ盤だ。
ジャズ入門編としては「クレオパトラの夢」が入っているVol.5(右)が人気があるが、Vol.4(左)は全曲パウエルのオリジナルで、一番影が薄い。1598番とギリ1500番代だが、1500番代にそんなのあったのか、という感じの一枚。Vol.4入手が最後になるのが普通のパターンだろう。でも一応1500番代なのでコレクターズ・アイテムではある。パウエルの録音のなかでは比較的奇声も少なく、まともな音源でもある。Vol.4/5はともに1958年のステレオ録音で感じは似ているが、Vol.4は1500番代、Vol.5は4000番代と分かれてしまった。
Vol.1/2は天才の絶頂期、他は天才の残り香を楽しむ音源ということになるが、絶頂期でなくても悪くない。いずれにしてもパウエルの音楽は精神病特有の闇があって、奇声も聴こえるし、独特の暗さがある。単なる哀愁とは違う感じがする。


01.Buster Rides Again
02.Sub City
03.Time Waits
04.Marmalade
05.Monopoly
06.John’s Abbey
07.Dry Soul
08.Sub City (alternate take)
09.John’s Abbey (alternate take)
Bud Powell: piano
Sam Jones: bass
Philly Joe Jones: drums
by yoshisugimoto
| 2023-01-13 08:13
| ジャズ
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