クレンペラーのマーラー4交
2022年 10月 24日

クレンペラーのステレオ録音はいいものが多いが、これもその1枚。マーラーの4交は名盤が多いので、絶対のファースト・チョイスというわけでもない。しかし、初期ステレオにしては十分いい音だ。シュヴァルツコップも名唱。
60年代はアンセルメのデッカ録音、カラヤンのDG録音、セル・オーマンディ(60年代のバーンスタインは話題性はあるが、まだまだ若手成長株だった)のCBS録音の対抗馬としてクレンペラーのEMI録音があったわけだが、質・量とも全く素晴らしく、音楽の内容ではクレンペラーがトップかもしれない。ホールのアンビエンス多めのEMIサウンドもクレンペラーによく合っていたと思う。質・量でクレンペラーを凌駕する録音を残す指揮者は今後ともまず出ないだろう。けっこう芸術家肌の変人だったらしいが、独墺系を演奏させたら不世出の巨匠だった。
by yoshisugimoto
| 2022-10-24 23:46
| クラシック音楽CD
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