ヴィラ=ロボス自作自演
2022年 08月 24日
『ブラジル風バッハ』ヴィラ=ロボスの代表作。楽器編成や演奏形態の異なる9つの楽曲を集成した曲集で、作曲した時期もばらばら、テイストもさままざまだが、いろいろなタイプの音楽をごった煮でブラジル風の作品に仕立て上げたという感じ。これは作曲者の1956年の自作自演があるが、決定的名盤だと思う。LPでは2・5・6・9番の収録だが、CDでは6番の代わりに1番がはいっている。1番はチェロの曲としてベルリン・フィルのチェロ軍団が録音したりしている有名な曲だ。
2番の最終楽章は、ジャズでもしばしば演奏される「カイピラの小さな汽車」。鉄道の描写音楽としては最高のスグレモノだと思っているが、作曲者本人の演奏は意外に雑な感じで、興味深い。5番はロス・アンヘルスの歌唱で、決定盤。録音はモノラルだが当時のEMIの良さを堪能できるヴィンテージ録音だ。左がオリジナルだが、ジャケット違いの右もある。こちらの方が作曲者の顔が見えるのでいいと思う。

収録曲
ヴィラ=ロボス:
01ブラジル風バッハ第5番 (ソプラノとチェロのための)
02ブラジル風バッハ第2番 (オーケストラのための)
03ブラジル風バッハ第1番 (チェロ合奏のための)
04ブラジル風バッハ第9番 (弦楽合奏のための)
演奏
エイトール・ヴィラ=ロボス指揮 フランス国立放送交響楽団 (1)ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘルス(S) フェルナンド・ベネデッティ(VC)
録音
(1)(2)(4)56. (3)58.
by yoshisugimoto
| 2022-08-24 07:21
| クラシック音楽CD
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