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録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

FEシリーズにドーム型ツィーター

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FEシリーズのツィーターはたいていホーン型を使うことになっている。これは長岡さん以来の伝統なのだが、ドーム型は能率が低いので、FEシリーズには合わないというのがその根拠だ。しかし、10~12cmの小口径フルレンジの場合は、すでに特性上十分高域が伸びているから隠し味的に使うことになる。2~3dB能率が低くても全然差し支えないと思う。FE126NVは92dB、DCU-T114S(Parc Audio製)は90dBだが、コンデンサは0.2μF、当方の耳ではこれでバランスが取れているように聴こえる。ツィーターのレベルは上げすぎてはいけない。自然界にはハイ落ちはあってもハイ上がりはないからだ。ホーン型ツィーターを使っている人の多くは、当方に言わせればレベル上げ過ぎである。

ツィーターはホーン型のほうが、透明感や浸透力があるとされる。それはその通りなのだが、我が家ではドーム型を敢えて使っている。透明感や浸透力ではドーム型はホーン型には及ばないが、金属音や刺激音が出にくいし、コーンとのつながりもより自然な感じがあるので、弦の再生はホーン型より良好だ。しかもDCU-T114Sはペアで6000円程度と格安である。現状では、フルレンジはスルーで使っているが、弦の再生は市販のメーカー製2ウェイにさして遜色がないレベルにある。とはいえ、やはり分割振動で音を出しているので、写真的タッチではなく、絵画的タッチの音ではある。

もちろん、ドーム型ツィーターを使いさえすれば、良好な弦の再生ができるかというとさにあらず。吸音材が適量で、ケーブル類も吟味が必要だし、真空管アンプやKIT-HITのHIT-STF(非可聴領域ツィーター)を使っているのも大きい。昔はFEシリーズと言えば紙臭く、したたるような弦の音を出そうと悪戦苦闘しても果たせなかったものだ。今、意中の音がFE126NVから出ているのを耳にすると、今昔の感に堪えない。ついにここまで来たか、という感じである。

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by yoshisugimoto | 2022-08-18 20:45 | オーディオ | Comments(0)