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クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

アンプビルダー

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独自設計のスピーカーを作ってはユニット取りをして捨てるというなんちゃってスピーカービルダーを数年やったことがある。大部分の作品はリサイクル対象だったが、当時は粗大ごみも無料で出せたから気もラクだった。少ないながら気に入った作品ができると、さすがに捨てる気にならない。しかし置き場に困るので、知り合いにお願いして無料で引き取ってもらったことも何度かある。タダでも気に入って使っていただけるとうれしいものである。ビルダーを続けるのは作品をつかっていただける人が不可欠なんだ、と思い知った次第である。お金をいただけるレベルには全然届かなかったわけだが。

翻って、世間にはアンプビルダーが少なからずおられる。少ないながら、お世話になっている面識のある人、メールで連絡をとったことのある人もいる。こういう方々もやはり使ってくれる「相手」が必要なのだ。「相手」がいないと自宅が作品で溢れて収拾つかなくなるということ。「駕籠に乗る人担ぐ人そのまた草鞋を作る人」ということわざがあるが、世の中は持ちつ、持たれつなのである。

ホームページをやっておられる真空管アンプビルダーに連絡を取ってみたところ即座に、今これこれのアンプは手元にあっていくらでお譲りできます、という回答をいただいた。アンプを新規に買ったばかりだったので、今すぐには必要ないです、これこれのアンプを作られたらお声がけください、と言っておいたら、さっそくその内容で製作されて、連絡があった。さすがの出来だったし、言った以上は責任もあるので、ためらわず購入した。といって、当方置き場も限られているので、すでに手元にあった1台はオクで処分することになった。想像するに、アンプビルダーは「相手」からテーマをもらうとモチベーションが上がるようだ。

こんなふうにお金を取れるアンプビルダーはやはりプロ級といえるだろう。といっても、手練れのビルダーのアンプでも、オクではバーゲン価格で落札されることも多く、なかなか厳しい。しかし、買い手からしたらありがたいともいえる。個人的にはそんなに何台もアンプは要らないし、見ず知らずの相手からノークレーム・ノーリターンで買う気にもならず、出品されているアンプが売れていくのを眺めるだけである。


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by yoshisugimoto | 2022-08-18 09:00 | オーディオ | Comments(0)