EL84(6BQ5)のパラレルプッシュプル/トリプルプッシュプル

実際に聴いたことがないから、そうなんだと思うしかないが、一般的に大出力の真空管アンプでは、KT88のような大出力管が用いられることが多く、音質が大味になる傾向があるのだそうだ。これに対し、EL84(6BQ5)のパラレル・プッシュプルは比較的低コストで良い音が得られるらしい。そうした理由で、出力管にEL84を片側チャンネルに4本配置したパラレルプッシュプル、6本配置したトリプルプッシュプルの製品が売られている。これならスピーカーが高能率タイプでなくても使えるわけだ。

しかし、回路が複雑になるのはやむを得ない。EL84は3結のシングルの部品数の少ないアンプで高能率のバックロードホーンを駆動したほうが有利で、コスパもいいのではなかろうか。コスパ人間の当方はそう考えている。EL84(6BQ5)は小粒だが素性は良さそうだ。