モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488 ホロヴィッツ
2022年 07月 02日

ホロヴィッツは例外的にモーツァルトの録音が晩年に少しだけある。協奏曲も1曲だけ23番を録音している。どういう心境の変化があったかは知らない。この録音でグラミー賞を取ったそうだ。コレクターとしては是非持っていたいところである。晩年のホロヴィッツはDGに入れているが、しっかりしたものである。来日公演が悪過ぎたので、「ヒビの入った骨董品」といった悪印象が一人歩きしている感じはある。
実際に聴いてみると、悪くはないがそんなに良くもない感じ。ホロヴィッツの持つ透明感は基本モーツァルトに合っていて、ソナタはなかなかいいが、協奏曲はそれほどには感じなかった。テンポは速く、この人なりに一気呵成に弾ききったという感じ。この曲はクラウスや内田光子といったモーツァルト弾きの演奏がよりしっくりくる。録音はマルチマイクで明瞭だが、あまり感心しない。
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
【演奏】ヴラディーミル・ホロヴィッツ(ピアノ)、カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)ミラノ・スカラ座管弦楽団
【録音】1987年2月-3月、ミラノ
by yoshisugimoto
| 2022-07-02 09:40
| クラシック音楽CD
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