ブーレーズ「主のない槌」(ル・マルトー・サン・メートル)初録音
2022年 06月 29日
・激怒する職人階級
・孤独の死刑執行人たち
・美しい建物とさまざまな予感
詩はよくわからないが名曲である。
この曲の初録音は1956年でモノラル。仏ヴェガ原盤。ブーレーズ/ドメーヌ・ミュジカル録音全集ボックスに含まれている。デッドな直接音主体の録音で、かえって生々しい。初演のころはこんなだったんだなと思うと感慨深い。当時バリバリの現代音楽であり、演奏も技術的にも難しかったに違いない。この録音が翌年のACCディスク大賞を取っているようだ。後年の定評あるステレオ録音(下)と聴き比べるのは一興である。なおブーレーズは再録音を繰り返した結果、新旧6種類の録音があるとのことで、すべてをフォローできるのはよほどのマニアだと思う。
ピエール・ブーレーズ指揮
ドメーヌ・ミュジカル(1956)
Pierre Boulez / Domaine musical (1956)
マリー=テレーズ・カーン(アルト)
Marie-Thérèse Cahn, contralto
by yoshisugimoto
| 2022-06-29 14:46
| クラシック音楽CD
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