初めて「田園」の実演を聴いた!
2022年 06月 18日
コンサートに通い出して20年くらい経つが、まだベートーヴェンの「田園」の実演を聴いたことがなかった。今回初めて聴いたが、この曲は「第九」や「英雄」をも凌駕する究極の名曲ではないだろうか。吉田秀和氏などはモーツァルトは天上界、ベートーヴェンは地上界といったレッテル貼りをしていたが、「田園」こそモーツァルトのどの作品よりも天上界を感じさせる。ブルックナーの8番とか9番とかの大曲を持ってきても、「田園」の神々しさには及ばない。バッハにも「田園」に匹敵する神々しさを持った曲はない。どのパッセージをとっても非の打ちどころがない、まさに神品であると思う。しかも高踏的ではなく、万人にわかりやすい。この作品は楽聖が耳が聴こえなくなってからの作品なのである。まことに驚嘆すべきことだと思う。
かくいう当方も、小学生のころから「田園」を聴いており、隅々まで知っているがゆえに普段この曲をまず聴かない。それは「運命」も同じだ。しかし、実演に接して認識を新たにした次第である。「運命」は何度も実演を聴いたが、そんな風には思ったことがない。
毎年、大阪交響楽団の名曲コンサートは5枚つづりで買っているが、今年は前から3列目の席が当たってしまった。個人的には放送録音のバランスで聴ける席が理想だ。3列目の席ではオケのなかにいるバランスで、放送録音とはずいぶん違う。ただし、指揮者やオケのメンバーの顔はよく見える。指揮者の園田氏は引退した「稀勢の里」によく似ている(笑)
by yoshisugimoto
| 2022-06-18 23:50
| クラシック音楽CD
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