NHK交響楽団 世界一周演奏旅行 1960 (8CD)
2021年 12月 16日

世界一周演奏旅行1960と題された8枚組のCD。2か月を超える遠征で、欧米のみならず、ソ連・東欧・インドなども訪れており、タイトルがやや誇大な感じもするが、やはりそうとでも言うしかないだろう。
1960年というと戦後が終わって高度成長が始まったころ。NHKは若手を海外で修行させて世界に伍するレベルに高めようとしたということだ。そのため指揮者の岩城さん・外山さんをはじめソリストも30前後の若手ばかりで、ピアノの中村紘子にいたっては16歳の高校生だった。
演奏技術は問題があるのかもしれないが、演奏は日本を代表して武者修行に出ているという気迫と高揚感を感じる。青春の息吹に満ちた音源だ。実はおなじみの曲目が大半だし、似たような音源は他にもいっぱいあるし、購入はひとしきり迷ったのだが、滞留品が安く買えたので、思い切って手に入れたのだが、買ってよかった。
外山さんの「ラプソディー」がなんと3演奏収録されている。先ごろ外山さん本人の指揮で実演も聴いたが、日本民謡の編曲メドレーでズンドコと賑やかな曲。アンコール曲としては、日本での受けはイマイチだが、海外では熱狂的に受ける曲目とのことだ。その外山さんが60年後の今でも現役なのはまことに素晴らしい。
全てモノラル録音だが、音質はさすがNHKだけあって海外公演であっても水準は確保している。モノラル録音だから聴く気がしない、という人は装置が良くないのだろう。ステレオ録音にさして遜色あるとは思えない。「悲愴」・ブラ1・「英雄」が2楽章と3楽章の間で途切れているCD収録で、とてもCDでは聴けたものではない。リッピングしてPCオーディオ一択の音源だ。リッピング後の編集で4楽章続くようにする必要がある。
【収録情報】
『NHK交響楽団世界一周演奏旅行1960』
Disc1 ソ連
1. チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
2. ハイドン:チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb-2
堤 剛(チェロ)
岩城宏之(指揮)
録音時期:1960年9月4日
録音場所:モスクワ、チャイコフスキー・ホール
Disc2 ソ連、スイス
1. チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.23
2. チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 Op.74『悲愴』~第1楽章、第2楽章
松浦豊明(ピアノ)
岩城宏之(指揮:1)
外山雄三(指揮:2)
録音時期:1960年9月4日(1)、9月9日(2)
録音場所:モスクワ、チャイコフスキー・ホール(1) アスコナ、パラッツォ・スコラスティコ(2)
Disc3 スイス、オーストリア、チェコ
1. チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 Op.74『悲愴』~第3楽章、第4楽章
2. オーストリア、日本両国国歌
3. J.シュトラウス2世:ワルツ『美しく青きドナウ』
4. ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 Op.104
堤 剛(チェロ)
外山雄三(指揮:1)
岩城宏之(指揮:2-4)
録音時期:1960年9月9日(1)、9月13日(2)、14日(3)、9月17日(4)
録音場所:アスコナ、パラッツォ・スコラスティコ(1) ウィーン、ムジークフェラインザール(2,3) プラハ、スメタナ・ホール(4)
Dics4 ポーランド
1. ポーランド、日本両国国歌
2. 矢代秋雄:チェロ協奏曲
3. シャベルスキ:3つのソネット
4. 間宮芳生:杁(えんぶり)
5. 黛 敏郎:越後獅子
6. 外山雄三:小交響曲~第2楽章
7. 外山雄三:管弦楽のためのラプソディ
堤 剛(チェロ)
岩城宏之(指揮)
録音時期:1960年9月19日
録音場所:ワルシャワ、フィルハーモニー
Disc5 ドイツ、イタリア
1. 黛 敏郎:曼荼羅交響曲
2. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58
3. イタリア、日本両国国歌
4. ブラームス:交響曲第1番ハ短調 Op.68~第1楽章、第2楽章
園田高弘(ピアノ)
岩城宏之(指揮)
録音時期:1960年9月24日(1)、9月26日(2)、10月7日(3,4)
録音場所:ベルリン、ホッホシューレ・ザール(1) ミュンヘン、ドイツ美術館会議場(2) ローマ、アウディトリウム・フォノ・イタリアーノ(3,4)
Disc6 イタリア
1. ブラームス:交響曲第1番ハ短調 Op.68~第3楽章、第4楽章
2. 近衛秀麿:越天楽
3. 高田三郎:山形民謡によるバラード
4. グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
5. 外山雄三:管弦楽のためのラプソディ
松浦豊明(ピアノ)
岩城宏之(指揮:1)
外山雄三(指揮:2-5)
録音時期:1960年10月7日(1)、8日(2-5)
録音場所:ローマ、アウディトリウム・フォノ・イタリアーノ
Disc7 イギリス
1. イギリス、日本両国国歌
2. 外山雄三:管弦楽のためのラプソディ
3. ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
4. ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』~第1楽章、第2楽章
中村紘子(ピアノ)
ヴィルヘルム・シュヒター(指揮)
録音時期:1960年10月18日
録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティバル・ホール
Disc8 イギリス、フランス
1. ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』~第3楽章、第4楽章
2. ブラームス:悲劇的序曲 Op.81
3. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
4. ラヴェル:スペイン狂詩曲
中村紘子(ピアノ)
ヴィルヘルム・シュヒター(指揮:1)
岩城宏之(指揮:2-4)
録音時期:1960年10月18日(1)、25日(2-4)
録音場所:ロンドン、ロイヤル・フェスティバル・ホール(1) パリ、サル・プレイエル(2-4)
NHK交響楽団
録音方式:モノラル(ライヴ)
こんな録音盤があったんですね!驚きました。N響も海外では2流オケ
でしたし・・・演奏技術を磨くためワールドツアーを企画したのだと思
います。
それ以前に、岩城宏之さんは単独で東欧に指揮武者修行に行きましたね。
高田三郎:山形民謡によるバラードって、どんなメロディーなんだろう?
初めて知りました。
でしたし・・・演奏技術を磨くためワールドツアーを企画したのだと思
います。
それ以前に、岩城宏之さんは単独で東欧に指揮武者修行に行きましたね。
高田三郎:山形民謡によるバラードって、どんなメロディーなんだろう?
初めて知りました。
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敗戦からわずか15年なら、N響も二流に違いないと思われますが、ウィリアム・シュヒターを招聘して鍛えてもらって飛躍したそうです。そのままツアーに出たようです。ヤフオクでも出てますよ。
by yoshisugimoto
| 2021-12-16 09:02
| クラシック音楽CD
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Comments(2)


