オーマンディのブルックナー
2021年 09月 11日

下のオデッセイの廉価盤は30年以上前独身時代に買ったもの。装丁も酷いが、音も酷い。だいたい初期CDはマスターの状態が悪くないため、今でも鑑賞に堪えるものが多いが、この2枚組だけは最悪で煮ても焼いても食えない。そこで思い切って買い直した(上)。やっぱり正解で、実は素晴らしい録音だった。90年代はじめに出たソニーのエッセンシャル・クラシックスのシリーズはジャケ・デザインこそ画一的で魅力薄だが、音質は実にこなれている。DACの性能が向上するたびに、音質も改善。今では全幅の信頼をおいている。後年のマスタリングはよりクリアでメリハリがつくが、自然さが損なわれてしまった感じがあって、あまり買いたくない。PCオーディオではジャケットはオリジナル・ジャケットにすげ替えればいいわけで、魅力薄でも全く問題ない。
オーマンディのブルックナーというと、宇野功芳とそのシンパは歯牙にもかけないだろう。オーマンディは4・5・7番の3曲を60年代後半に収録しているが、作為なく軽快。これはこれで楽しめる演奏。欧州でもオーマンディのブルックナーは意外に好評価だったらしく、何を演奏してもOKなのがオーマンディなのだ。クナッパーツブッシュやシューリヒトだけが素晴らしいわけではない。
by yoshisugimoto
| 2021-09-11 08:08
| クラシック音楽CD
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