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録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

4つのオーケストラのためのノットゥルノ K.286

4つのオーケストラのためのノットゥルノ K.286_b0109511_04231374.jpg
セレナード第8番。ノットゥルノ ニ長調 (4つのオーケストラのためのノットゥルノ) K.286の楽器編成は例外中の例外。4つのオーケストラ(というかグループ)で構成され、第1群のほかは作曲者自身によって「第1エコー、第2エコー、第3エコー」と命名され、役割が明瞭に与えられている。 全曲にわたって第1グループの旋律をほかの3つのグループが追いかけてゆく。 それらのエコーが順に重って、演奏する方も聞く方も楽しむことができるということだ。

昨日聴いていて、このエコーの重なりに気が付いた。アーベントロート盤は1956年のモノラルだが、モノラルだけに遠近感がかえって明瞭に出る。セレナードという肩の凝らないジャンルだから実現した「エコー」の企画だが、アイデアに感心する。クラシック音楽を半世紀聴いているが、今まで知らなかったわけで、音楽の世界は広大無辺だ。アーベントロート盤はカップリングの「ジュピター」が演奏も録音も良好で、是非持っていたい。

交響曲第41番 ハ長調「ジュピター」 K.551
ディヴェルティメント ニ長調 K.205 (167A)
4つのオーケストラのためのセレナーデ ニ長調 K.286
アーベントロート指揮, (1)ライプツィヒ放送O, (2)ライプツィヒ・ゲヴァントハウスCO, (3)ベルリン放送O ; 1956

なお、手元にあったマーク盤では4グループを指揮する指揮者のジャケットとなっている。そんなこと今まで考えもしなかった。
4つのオーケストラのためのノットゥルノ K.286_b0109511_09474906.jpg

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by yoshisugimoto | 2021-01-17 04:26 | クラシック音楽CD | Comments(0)