HAP-Z1ESとGRACENOTE
2020年 11月 30日


HAP-Z1ESを立ち上げると初期画面に"Powered by GRACENOTE"と出る。このモデルがGRACENOTEとの連携をコンセプトに開発されたのは明らかだ。つまり、GRACENOTEがどんどんデータを補完する、手間のかからないユーザー受けのする商品を目指したと思われる。しかし、実際に市場に出てみると開発者の思惑は一部外れたようだ。
小生も買った当初はGRACENOTEがどんどんデータを付加するので、すばらしいと思ったものだ。GRACENOTEが付加したデータはメンテナンスも可能。少々の不具合は修正入力するほうが一から入力するほうが断然ラクだ。これもすばらしい。といってオリジナルのファイルデータをいじるわけではない。オリジナルのファイルデータはそのままで、GRACENOTEが独自のデータをより目立つフォントで表示するわけだ。
と喜んでいると困ったことが起き出した。データベースの更新が走るとGRACENOTEが勝手にデータを書き換えてしまう。GRACENOTEはいくつかの選択肢を持っているが第一選択肢を採用する。結果、間違ったデータに書き換えたり、類似のデータを引っ張ってきたりした。類似のデータは間違ってはいないが最初リッピングしたデータと不統一な状態になるわけだ。これでは困るので、「GRACENOTEの取得」のAutoをOffにした。そうこうするうちにSONY側もアップデートでGRACENOTEとの連携をOffにしてしまった。おそらくGRACENOTEが勝手にデータを書き換えてしまうことに苦情が相次いだと思われる。
しかし、手動でGRACENOTEを呼び出すことはできるし、表示した選択肢を選んでデータを更新することもできる。この機能は残した、というか残った。小生はこの機能に幻惑されてGRACENOTEのデータを呼び出して、メンテナンスすることを続けてきたわけだ。
しかし、GRACENOTEの付加したデータは仮設住宅みたいなものである。マシンをたとえソニーの後継機に買い替えても、全くリセットされる。今が楽しけりゃいいやん、で使い続けていくと、いずれ破棄しなければならない時がくるわけだ。もともとそうした仕様なのである。
この対策としては、GRACENOTEの付加データに一切頼らないことだ。もちろん「GRACENOTEの取得」はOffにする。リッピングした時点で完成したデータに仕上げて、それをHAP-Z1ESへ転送する。これが正解。GRACENOTEの連携はリッピング・ソフトのMusic Center for PCだけでよかった。
もちろん聴ければいい、というアバウトなユーザーもいるわけで、GRACENOTEでも構わない人もいることだろう。でもいずれ破棄しなければならない一時的なデータと分かって使う必要はある。次のマシンでまた別の仮設住宅に住む必要があるということ。小生のように手入れした同じ住宅に住み続けたい人は多いはずだ。HAP-Z1ESはGRACENOTE連携がウリだったが、これが曲者。HAP-Z1ESが後継機が未だに出ないのは、こうした欠陥が顕在化するのも一因ではないか、と思っている。GRACENOTEのデータをメンテナンスしてきた人は小生のように喪失感を感じることだろう。
念のためSONYに確認したところ、その通りだったので、文面を匿名で添付しておきます。ご参考まで。
SONY製であってもなくても、他機種に移行するのならバックアップデータだけの勝負となる。たとえ別のHAP-Z1ESを持ってきてもHAP-Z1ESで展開していた世界は引き継がれない。GRACENOTEの世界はその個体だけにしか通用しないのだ。データベースデータは一切抽出できない。案外どこの記事にも触れられていないが、この点は十分押さえておく必要がある。

by yoshisugimoto
| 2020-11-30 06:27
| オーディオ
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