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録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

初期CD

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ご存知「猫のマクリーン」(正確には猫ではなくてミミズク)。1955年録音。手元にはこの音源の初期CDがある。1984年の発売で定価3500円とある。もちろん当時に定価購入したのではなく、その10年後にワゴンセールで激安で出ていたのを入手したもの。1984年と言えば小生が大学を卒業して就職した年で、すでに一世代以上昔。確かにフルレンジで聴けばぱっとしない。しかし、ホーン型の同軸SPで鳴らすと、特に他のCDと遜色はない。

リマスターというと今は24ビットでデジタルマスターを作ってから、16ビットのCDに落とし直す。昔はアナログテープからダイレクトに16ビットだった。なぜデジタルマスターをつくるのか。それはいろいろいじる(加工する)ことができるからだと思う。しかし、アナログテープからダイレクト16ビットというのはその分素直で、そう悪いはずがない。昔のマスタリングは時期的にメリットもある。仮に1984年のマスタリングとすれば、テープは録音から30年しか経過していない。しかし、もし今マスタリングすれば、いかに機材はよくても、65年前のアナログテープからということになる。これは絶対に不利だ。初期CDでも思いのほか音が良いのはこうした理由からだろう。

たとえばOJCなんかはだいたい1988~1990年ころのマスタリングだが、今でも立派なものだ。これに対し、RVGはデジタルマスターをいじり倒したと言われている。OCJとRVGとなら、むしろOJCを選びたいというのが小生の本音である。クラシックもジャズも、小生は発売時期の古い中古CDを買い漁って音源を集めてきたが、これは結果的にかえって良かったと思っている。
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by yoshisugimoto | 2020-06-19 06:17 | オーディオ | Comments(0)