人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

ローブースト特性

ローブースト特性_b0109511_16364254.gif
音量が小さくなると、低音と高音は聴こえにくくなる。これはフレッチャーマンソン曲線として知られている。昔のプリメインアンプにはLOUDNESSとかLOW BOOSTのスイッチがついていたものだ。最近のハイエンド機器にはほとんど見かけない。ひとつにはハイエンド機器を使うようなユーザーは専用リスニングルームを持っていて、ある程度の音量が上げられるので、LOUDNESSとかLOW BOOSTは必要ないということはあると思う。

たとえ小音量でも、LOUDNESSスイッチはハイエンドオーディオには必要ないと考えている。これは低音も高音も持ち上げる回路だ。その分純度が下がる。高音が聴こえにくければ低音を控えめにすればいいのだ。そうすれば高音はバランス的に強めに聴こえる。経験的に高音の持ち上げは必要なく、低音のローブーストの加減だけで一元的にコントロールできるものである。

我が家は生活のなかのオーディオで、隣室には家族がいるので、基本小音量。したがってローブーストは必須なのだ。しかし、アンプにLOW BOOSTスイッチなんかない。どうしているかというと、サブウーファーとスーパーウーファーを常時追加して、アンプフラットでローブーストを実現しているわけだ。

こういった使いこなしを邪道と考える人がいるかもしれない。もしそう考えたとすれば、その人は結構な音量を出せる人に違いない。生活のなかのオーディオで、家族と共存するためにはローブースト特性は避けて通れない。そうでなければ貧弱な低音のない音を聴いてよしとするしかない。このあたり、雑誌を見てもほとんど触れられていないが、極めて大切なポイントだと思う。我が家では音量を上げると低音過多になる。それくらいのバランスが適正だと考えているわけだ。

ローブーストだと高音のレベルが相対的に下がるため、オフのバランス、つまり二階席から聴く音になる。二階席の音が好きならかえって好都合かもしれない。さきごろ音量を出したフラットな音を某氏宅で聴かせていただいたが、こちらはもっとオンのバランスで眼前に迫ってくるので、ああ、我が家とは違うんだなと思った次第である。



Commented by 杉ちゃん at 2020-03-03 19:26 x
拙宅はHP再生に特化しておりますが、HPでもLOW BOOSTは必要ですね。
HPがオープンイヤータイプのためか、音量が小さいと低音が貧弱です。
・・・で、パラメトリックイコライザーを使ってラウドネス特性を作っ
てやるとコンサートホール気分で聴けます。(フラットネスじゃないと
言われそうですが・・・・)
Commented by yoshisugimoto at 2020-03-04 09:00
雑誌の付録のスピーカーをつかってオーディオはこれで十分なんて言ってる人が結構いますが、信用できませんね(笑)
名前
URL
削除用パスワード
by yoshisugimoto | 2020-02-25 06:00 | オーディオ | Comments(2)