ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲

ショーソンはフランスの作曲家。あんまり作品は多くなく、44才で自転車事故のため夭折している。たいてい『詩曲』から入門する。暗い曲なので、それだけの作曲家と思ってしまいがちだが、『ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲』といった名曲もある。この曲も１楽章冒頭は暗い。しかし、２楽章は静謐で美しく、NHKFMのクラシック番組のテーマ曲に使われていたこともある。といってもこの曲が話題になることはあまりなく、代表盤と言っても思い当たらない。手元にある音源では、ジュリアード四重奏団がパールマン(Vn.)とボレット(p.)と入れた録音をよく聴く。1983年のデジタル録音で、パールマンのヴァイオリンが極めて美しい。

ショーソンは『交響曲』も名曲だ。大作曲家ではないが、通好みの味わいがある。