バリリ四重奏団

弦楽四重奏の愛好家にバリリ・カルテットは評価が高い。当方も煽られて安い出物を見つけたらせっせと買ったものだ。おかげで手元に１５枚ほどある。最近はボックスセットで出るようになり、ずいぶん安く手に入る。演奏は「心が安らぐ」などと形容される。たしかにそうなのだが、やっぱり音質的にはイマイチなのは仕方がない。音質的にイマイチなのが、「心が安らぐ」のに貢献している面もあると思う。昔から蓄音器でうまく鳴るのは弦楽四重奏と相場が決まっていた。だから未だにカペー四重奏団やブッシュ四重奏団を聴く人がいるわけだ。当方もヒストリカル・ファンだが、古い音源はもうそろそろ打ち止めにしようと思っている。やっぱり新しい録音でチェロの低音のスケール感を味わうと、やっぱりこうでなくては、と思わざるを得ない。