アンセルメの第九
2016年 10月 05日

フルトヴェングラーの思い入れたっぷりの重厚な第九の対極にあることは間違いない。「宇宙人の演奏するような第九」という評もあった。そこまでは言いすぎだが、思い入れなく、明るく、軽い。ラテンの第九だ。では悪いのか、と言えばそんなことはない。「思い入れたっぷりの重厚な第九」など、もはや食傷気味なので、これはこれでいいと思う。
ただクレンペラーの第九ライブ(テスタメント)なんかとくらべると、やはり恰幅は劣るのは事実だ。1959年録音で、ブラームスよりも4年ほど早く、録音も劣る。第一チョイスには難しいが、第九が何枚もある人は1枚ぐらい持っていてもいいと思う。
なお、第九本体が快速なため、このCDは珍しく余白にエグモント序曲が入っている。これはありがたい。楽しめる。
ベートーヴェン:交響曲第9番
演奏: スイス・ロマンド管弦楽団
指揮: アンセルメ(エルネスト)
by yoshisugimoto
| 2016-10-05 06:33
| クラシック音楽CD
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