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録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオと歴史映画のブログ [杉本良明]


by yoshisugimoto

宇野功芳氏の第九

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我が家は宇野氏のCDが結構多い。アマゾンで値崩れしているために、格安で手に入ること、録音はライブ・ワンポイントが多いので、存外に音がいいこと。この2点が主な理由である。

演奏は・・・恐いもの見たさとでも言えばいいだろうか。なにかやらかしているか、やらかそうとしている。しかし、アマゾンやHMV、その他のサイトを見るかぎり、宇野盤はほとんど罵倒されているといっていい。私は罵倒するほどではないが、感心もしない。へ~、そう来るか(笑)と面白がっているわけである。

このCDは「フルトヴェングラー以来の名演」のキャッチがついているが、いくらなんでも盛り過ぎ。もっとも、個人的にはフルトヴェングラーのバイロイト盤にそんな感情移入はない。そのため、このキャッチ自体がぴんと来ないのだが、まぁビジネスなので、それくらい盛るのもありだとは思う。

そうは言っても、宇野氏は実力派の評論家で、影響力は絶大なものがある。クナッパーツブッシュ・シューリヒト・朝比奈隆といった、もともとあまり注目されていなかった指揮者が日本でここまでのファンを獲得しているのは、宇野氏の功績である。

ところで、宇野氏は小澤征爾の演奏をボロかすにけなす傾向があるのは周知のとおり。評論家としての絶大な影響力で、小澤征爾は長年、宇野氏にけなし続けられてきた。そのお陰で小澤氏の日本での評価が不当に低い。小澤氏を低く評価すれば、わかった音楽ファンという悪しき風潮は、宇野氏が出所だと思っている。朝日新聞に洗脳された老人みたいなものである。

宇野盤が大方の音楽ファンに相手にされないのはそうした因果もあるのだと思う。

ベートーヴェン:交響曲第9番
新星日本交響楽団 (アーティスト, 演奏), TCF合唱団 (アーティスト)
指揮: 宇野功芳
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by yoshisugimoto | 2015-12-08 09:46 | クラシック音楽CD | Comments(0)