オーディオ風土記
2015年 05月 20日


『オーディオ風土記』なる本は実は2冊ある。2014年の田中伊佐資著(左)と1977年の山崎謙著(右)である。昨年刊の田中伊佐資著はかなり好評のようである。右の山崎謙著は絶版となって久しく、入手困難だが、大阪府立図書館にあったので、借りてみた。
山崎謙と言えば、その昔のオーディオ研究家で、フルレンジの上と下だけを足して、200Hz~5000Hzにクロスオーバーを持たないスピーカーを飽きもせず提唱していた。フルレンジの高音は分割振動の音でぱっとしないし、トランジェントが悪いので、LPのスクラッチノイズとかテープヒスの音がうるさくなる。フルレンジの下にウーファーで音を足しても、超低音まで伸ばせないし、音もかぶる。加えてこの人のメインスピーカーはバッフルが大きく、今となってはあまり見るべきものがない。
さて、本は単に日本全国のオーディオマニアではなく、普通の音楽ファンを訪問するだけの内容だった。こんなどうでもいい日記もどきの話はとても読む気にならない。即返却である。よく単行本になったものだと思う。
温故知新でなにか面白いことが書かれていないか期待したのだが、期待はずれだった。
by yoshisugimoto
| 2015-05-20 19:46
| オーディオ
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