スケール感とは(2)
2015年 01月 08日


このコンビは1994年になって20cm一発のD55とT925にリプレースするが、低音が出なくなり、音がきつくなっただけで良くなったという感じはなかった。長岡さんの作品にはD9というさらに大型のバックロードホーンがあり、実際に聴いた人はこのスピーカーこそ最高、D55以降の作品は低音が出なくてかえって悪くなったという。私もこの見解に同意する。写真はネットで探してきたD9の製作記事である。
D55はその後破棄し、それからはスワンもどきの10cm自作バックロードホーンを使っていた。フォステクスのESコーンは従来よりも高品位な音が出た。これに自作ASWを組み合わせた。そしてスーパーステレオのサラウンドも追加した。下は自作ASWの開口部の写真である。6畳だからと割り切って、小口径フルレンジこそベストと信じて、そうしたちまちました自作オーディオをやっていたわけである。当然かなり長岡教にはまっていた、と告白しておこう。



そこで、フルレンジからメーカー製に宗旨換えした。その結果、手に入れたのが現用のSX-V7である。自作ASWとサラウンドも引き継いだのだが、簡単には「ノーチラス801でSACDを聴いたような音」にはならなかった。
その後、トランスポートを変え、アンプも変え、DACも変え、ケーブルも遍歴した。苦節十数年で、現在も進行中だが、今ではCDで「ノーチラス801でSACDを聴いたような音」に肉薄する音が出ていると思っている。低音の風圧という意味では、SX-V7はノーチラス801には敵わない。しかし、自作ASWも併用しているので、低音の伸びはノーチラス801には負けないと思う。その結果、近似的にスケール感も再生されるのである。
我が家の6畳にノーチラス801を物理的に持ち込めないことはないが、うまくは鳴らないと思う。6畳でうまくステージ感を再現するには、バッフルの幅が狭いことがポイントだ。その意味ではSX-V7が正解だと思う。
by yoshisugimoto
| 2015-01-08 08:28
| オーディオ
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