スケール感とは
2015年 01月 06日
今から40年くらい前になるが、神戸三宮の星電社本店のクラシックレコード売り場の試聴用にTechnics 5というスピーカーが設置されていた。本格的なフロア型で、ブックシェルフしか聴いたことのなかった私は、完全にノックアウトされたものだった。とくに交響曲を聴いたときの雄大なスケール感が凄いと思った。
ネットを探すとなんとカラー写真はおろか、ネットワーク回路まで見つかった。今聴いたら、おそらくホーン臭くて品位に欠ける音だろうと思う。しかし、当時は理想のスピーカーとしてあこがれたものだった。狭い部屋では持て余すに違いないが、スピーカーならフロア型という個人的な刷り込みはこのスピーカーのお陰だ。
さて大型スピーカーのスケール感とは何だろうか。F特を見ても、特に低音が伸びている感じはない。サブウーファーを使えば、ミニコンポでももっと低音の伸びたF特になるはずだ。F特は関係ない。スピーカーの面で迫る風圧と箱鳴りがその正体ではないかと思う。
現代オーディオでは定位が悪くなるので、幅の広いバッフルや箱鳴りといった音を濁らせる要素は敬遠される。しかし、大型スピーカーならではのこうした特徴はブックシェルフにはないプラスアルファではあるに違いない。
今のところ、スピーカーは部屋に合った適度な大きさで、適度な面で迫る風圧、適度の箱鳴りが必要なのではないか、と考えている。個人的には断然ブックシェルフSPよりもフロア型トールボーイSPを使いたい。
型番Technics 5 (EAB-3007,後にSB-3007に改名)
発売年 (発表年)1966年(S41)
価格98,000円(標準価格/一本)
形式3ウェイ3スピーカー, 完全密閉フロア型
使用ユニット
ツイーターホーン型, EAS-5HH45
ミッドレンジホーン型, EAS-50HM15
ウーハー30cmUL(ウルトラリニア)エッジ,コーン型, (型番要確認)
再生周波数帯域20Hz~20kHz
クロスオーバー周波数600Hz, 7kHz
出力音圧レベル不明
耐入力30W
インピーダンス16Ω
寸法W:660, H:940, D:464 (mm)(ホーン突起120mm含む:一本)
重量45kg(一本)
なおミッドレンジの詳細な写真もネットで見つかった。こんなのを松下電器で造っていたとは・・・
by yoshisugimoto
| 2015-01-06 21:39
| オーディオ
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