ザ・リターン・オブ・バド・パウエル

バド・パウエルは希代の天才とのことだが、その絶頂期の録音は、テンションが高すぎて聴き疲れがする。晩年は劣化が激しいが、その分くつろぎが感じられる。

この録音は最後のスタジオ録音（1964）なのだそうだ。冒頭の１曲目からしてパウエルらしからぬ平和なムード。例の耳障りなうめき声もほとんどない。そのかわりかなりヨレヨレの感じである。晩年といっても、パウエルは41歳で亡くなっている。パーカーよりは若干長生きだったが、同じように破滅型の天才だったようだ。

このCDは激安だったから入手した。激安でなければ、買わなかっただろう。激安買いは意外な発見があるので、面白い。激安買い万歳である。

ザ・リターン・オブ・バド・パウエル

1. アイ・ノウ・ザット・ユー・ノウ
2. サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー
3. ザ・ベスト・シング・フォー・ユー
4. オン・グリーン・ドルフィン・ストリート
5. ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングス
6. クリフォードの想い出
7. ハルシネーションズ
8. イフ・アイ・ラヴド・ユー
9. アイ・ヒア・ミュージック
10. ニューヨークの秋