ベームの『指環』2枚組
2014年 07月 19日
そうした状況にあって、ベームの2枚組はいい。1枚ものではわかりようもなかったストーリー展開が、大体わかる。CDは手軽で聴きやすいということも肝心だ。いかに全集をそろえようと、心理的な負担が大きくて、滅多に聴くことがないのなら、意味がないと思う。演奏は要所をつんのめるような速度で駆け抜けており、予想外の爆演。ライブ特有の気迫を感じる。
私はまだまだワーグナー初心者だ。神々の黄昏4枚組(バイロイト51年盤)を持っているが、実質聴いているのは「自己犠牲」の入っている4枚目だけである。そんな状態なら、やはりハイライト盤も活用すべきだろう。
ワーグナーの指環はとにかく長い。全曲聴きとおすのは、四国遍路ほどではなかろうが、何がしかそういう「行」みたいな思いが付きまとうのも事実である。
ちなみにこの2枚組は送料込みで400円しなかった。指環の入門用に最適である。ベームの全集は今更荷が重いという人にもいいと思う。
by yoshisugimoto
| 2014-07-19 22:07
| クラシック音楽CD
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