ジャズ向き・クラシック向き
2014年 06月 14日
ある意味、完全にニュートラルなスピーカーは中途半端とも言える。弦の音はもっとしたたるように鳴って欲しい、シンバルの音はもっと透き通るように鳴って欲しい思うのが音楽ファンというものだ。音楽はそれに合ったスピーカーで鳴らす、それが最適な選択ではないだろうか。それともニュートラルなスピーカーで我慢すべきなのだろうか。人それぞれだが、私は合ったスピーカーで鳴らすほうが断然楽しい、と考えている。
ジャズ喫茶ベーシーの音は有名だ。私はまだ訪れたことはないが、そこまでいい音ならおそらく、ジャズの録音に合うように調整された音に違いない。それは、クラシックの弦楽器を聴くのにベストの選択肢ではないと思う。実際にベーシーに行ったわけでもないから、わかったようなことを言うのははばかられるが、これまでのオーディオ体験から、それ以外に考えられないのである。
ということで、我が家ではジャズにはエラック、クラシックにはビクターと切り替えて使い分けている。ただし、パッシブ・ウーファーと非可聴域のトゥイーターは共用させている。これはネットワーク方式だからできることでもある。
オーディオはやっぱり妥協の産物なのだ。GOTOユニットとマルチ・チャンネル・アンプで究極を目指すというなら、それもいいが、スピーカーを切り替えて気分を変えるという楽しみは味わえない。
ただし、切り替えるスピーカーの魅力が拮抗していないと、結局はどちらかしか鳴らさない、ということになってしまう。私の場合、クラシックを聴く割合が圧倒的に高いから、ビクターを聴くことが多いが、ジャズを聴くときは迷わずエラックに切り替える。JETトゥイーターで出すシンバルは圧倒的にソフトドームに差をつけるからだ。
追記:
2015年2月5日から、電源部・増幅部ともにSICMOSのオールSICMOSアンプを使い始めた。その結果、ジャズでもクラシックでも同じスピーカーで問題ないことがわかった。アンプの問題であったとは驚きである。従来のトランジスタアンプ・真空管アンプを使う限り、ジャズ向き・クラシック向きの問題は基本的には解消しないが、SICMOSアンプを使うと解決する。
by yoshisugimoto
| 2014-06-14 08:11
| オーディオ
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