ジルのレクイエム

レクイエムというと、暗い陰鬱な曲を連想する。ヴェルディやベルリオーズがそうだ。フォーレは陰鬱ではないが、死者と向き合う峻厳さは感じる。それからすれば、ジルの作品は、あたたかな慰め、さわやかな叙情に満ちている。レクイエムでありながら、地中海の輝き、南フランスの陽光を感じさせるのが特徴なのだそうである。

このCDはエラート５０周年のとき、限定で出た。それから数年後に再プレスがあったが、その折に入手。皆川達夫氏のガイドブックで推薦盤になっていた。1956年録音だが、ステレオ収録でエラートらしい名盤である。

演奏: パイヤール室内管弦楽団, アラン(マリー=クレール), ベッケンシュタイナー(アンヌ=マリー)
オーケストラ: パイヤール室内管弦楽団
指揮: フレモー(ルイ)
作曲: ジル