リスニングルームという矛盾
2013年 11月 10日
しかし、リスニングルームの質以上に大切な問題がある。そのリスニングルームで週何時間過ごせるのか、ということ。せっかくリスニングルームをつくって、高価な装置を入れたとしても、たまにしかこもることができないとしたら、リスニングルームの価値は実質半減していると言わざるを得ない。
それに音楽を聴きながら、活字を読んだりパソコンを使ったりしたい。時間を有効活用しようとすればどうしても、そうせざるを得ない。リスニングルームでそれができるのなら問題ないが、本やパソコンは別室という人が大半ではないだろうか。そう考えると、リビングとか自分の勉強部屋とか、日ごろ自分が寝起きする場所にオーディオ装置をうまく設置するのが賢明だと思う。
写真のようなホールみたいなリスニングルームは確かにすごいが、採光などを考慮すると、あまり居心地のいい空間とも思えず、冷暖房の効きが悪そうなうえに、掃除も大変そうで、デメリットも大きいと思う。一家のオヤジがこんなところにこもってばかりでは、家族とのコミュニケーションも取りにくいに違いない。
結論。自分の生活空間=リスニングルームであるなら、何の問題もない。しかし、自分の生活空間とリスニングルームが一元化できないなら、本格リスニングルームはそんなにうらやましくないのだ。自分の生活空間にオーディオをうまく同居させるほうがいいと思う。
自分の生活空間にオーディオを同居させる場合、オーディオ装置は常識的な金額でまとめることができる。もちろん私などは趣味だから多少贅沢しているが、金にあかせたオーディオというのは常識程度のオーディオと大差ないものなのだ。
by yoshisugimoto
| 2013-11-10 09:14
| オーディオ
|
Comments(0)