モーツアルトのクラリネット協奏曲
2013年 05月 05日
モーツアルトのクラリネット協奏曲はもともとはバセットクラリネット用の作品だということである。しかしそれをふつうのクラリネットで吹くために楽譜をいじってきたようだ。たとえば、ベニー・グッドマンの録音などは、明らかに低い音が高くしてある。
ところが最近はバセットクラリネットのモダン楽器が登場、バスクラの音域までカバーする。低い音まで聴けるのがまことに痛快。たとえばシフリンの録音がそうである。
しかし、そうなると過去の編曲版はかえってレトロな味があるとも言えるのだ。カール・リヒターが弾くモダン・チェンバロがかえってレトロなのと同じ理屈である。
どちらで聴いても名曲であることには変わりない。なおこの曲は実演で聴いたが、オーボエが編成にはなく、ファゴットでオケがチューニングしていた。こんなことも実演を聴かなければわからなかったであろう。
by yoshisugimoto
| 2013-05-05 11:05
| クラシック音楽CD
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