ジャズ喫茶・名曲喫茶の装置や音
2013年 03月 24日
どちらもLPを流している。今日LPでないとお金をとるだけの希少性、風格と言ったものがないのだろう。また通う常連さんもLPでないと承知しないのではないか。CDなら家で聴ける。
そこのところはあながち理解できないわけでもないのだが、擦り切れたLPとカートリッジで出す再生音などたかが知れている。しかも雑音だらけだ。ずばり言えば、音質的な意義はない、といってよい。レトロな雰囲気が目的であって、音質などは二の次なのだ。
柳月堂の何十畳という空間に流れている音は、悪いとは言わないが、我が家の6畳の音のほうが断然いい。だがCD主体で音を流せばお客を維持できるだろうか。若いころのノスタルジーに浸りに来た客は来なくなるのではないだろうか。フェードアウトしていく業態を延命するためにはやむを得ない措置のようだ。
昔はジャズ喫茶・名曲喫茶の装置や音に心が動いたのだけれど、今回はさっぱりだった。手段と目的がねじれたようなあり方はいささか疑問でもある。わざわざ悪い音を聴かせてバカみたい、と思う人もいるにちがいない。私がまた訪れるにしても、数年先になることだろう。
by yoshisugimoto
| 2013-03-24 18:42
| オーディオ
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