J.A.T.P. in Tokyo
2009年 11月 19日

クラシックと違い、ホール収録なのにマイクは楽器にオンにセットされ、驚くほど鮮度の高い音だ。日本での録音だが、米国のレベルと遜色ない。ベースなども十分な音量で拾っている。当時でもPAはあったものと思うが、どうもPAっぽい音でもない。
おどろくべきは会場のノリだ。口笛や歓声は米本国と変わらない。53年といえば昭和28年。わずか8年前までは「欲しがりません、勝つまでは」といっていたわけだ。進駐軍も聴きに来ていたのだろうか。豹変は驚くほどだ。
若き日のピーターソンが聴けるが相変わらずの超テクで、ニンニンニキニキと唸って演奏している。秋吉敏子はこの折にピーターソンに見出されて渡米するわけだ。レイ・ブラウンもおなじみの節回しが聴かれる。エラ・フィッツジェラルドとは離婚した直後ではなかったか。演奏、記録的価値(とくに日本での)、録音状態を考えると、絶対見逃せないアイテムだ。
ディスク:1
1. Tokyo Blues
2. Cotton Tail
3. Nearness of You/Someone to Watch over Me/Flamingo/I Surrender Dear/SW
4. That Old Black Magic
5. Tenderly
6. Up
ディスク:2
1. Sushi Blues
2. Alone Together
3. Swingin' Till the Girls Come Home
4. (Back Home Again In) Indiana
5. Cocktails for Two
6. Don't Be That Way
7. Stompin' at the Savoy
8. On the Sunny Side of the Street
9. Body and Soul
10. Why Don't You Do Right?
11. Oh, Lady Be Good
12. I Got It Bad (And That Ain't Good)
13. How High the Moon
14. My Funny Valentine
15. Smooth Sailing
16. Frim Fram Sauce
17. Perdido

日劇、懐かしいですねぇ。しかし録音と言うのは時代の記録でもあって、その時代に思いをめぐらすのが楽しく最近は古い録音を漁る機会が増えてきました。今回ご紹介頂いたアルバムも探してみます。
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日劇はこのCDで初めて知りました。JAMセッションというと単なるお祭りという感じがなきにしもあらずですが、この録音は伝説のプレーヤーたちが登場、昭和28年の日劇にスリップできます。
by yoshisugimoto
| 2009-11-19 07:20
| ジャズ
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