ハチャトゥリアンのスパルタクス
2008年 02月 19日
ハチャトゥリアンの音楽はアルメニアの土俗臭がプンプン漂ってくる。音楽はネクラであるが、強烈でもある。聴けはすぐそれとわかる。スパルタクスはローマの奴隷の反乱の話だが、まるでイタリアを感じさせない。徹頭徹尾アルメニアだ。スパルタクスとガイーヌは同工異曲である、というのは誰が聴いても明白であろう。協奏曲にはピアノ・ヴァイオリン・チェロとあるが、どれも名曲。この個性は冠絶している。
ハチャトゥリアンを演奏する指揮者も限られている。大家の録音はほとんどない。したがって、作曲者自身の録音の存在意義が大きい。珍しくウィーン・フィルだが、一期一会を感じさせる。
ただ、カップリングのグラズノフは単にロシアもので空白を埋めただけである。録音はCD全体を通じてまあまあというところ。デッカらしくやや上ずった感じはある。
ハチャトゥリアン:バレエ《スパルタクス》より抜粋
~スパルタクスとフリーギアのアダージョ、エギナのヴァリエーションとバッカス祭、情景とクロタルを持った踊り、ガディスの娘の踊りとスパルタクスの勝利
バレエ《ガイーヌ》より抜粋~剣の舞、アイシャの踊り、レズギンカ、ガイーヌのアダージョ、ゴパーク
グラズノフ:バレエ音楽《四季》 作品67
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、指揮:アラム・ハチャトゥリアン
スイス・ロマンド管弦楽団、指揮:エルネスト・アンセルメ
録音:1962年3月 ウィーン、1966年5月 ジュネーヴ
オーケストラ再生のオーディオ ←このブログの関連サイトです
by yoshisugimoto
| 2008-02-19 07:16
| クラシック音楽CD
|
Comments(0)