ケッヘル番号
2015年 07月 04日
・日本や英語圏では「交響曲第41番ハ長調 K.551」のように表記されることが多いが、モーツァルトやケッヘルの活動したドイツ語圏ではKV551と表記される。その他の国々ではK551のように表記されたりもする。番号はK.1からK.626まであり、K.626はモーツァルトの死によって未完に終わったレクイエムである。
・アインシュタインによる第3版以降では、初版の番号を尊重しつつ、作品の成立時期を明確化するために「K.173dB=K.183」(新番号=旧番号)のように二重番号制が採られた。新番号には、アルファベットが使われる。たとえば、K.173とK.174の間に成立したと見なされた作品には、K.173a、K.173b、……のように小文字を追加する。さらに、K.173dとK.173eの間に成立したと見なされた作品には、K.173dA、K.173dB、……のように大文字を追加する。
・ケッヘルによる初版では、紛失した作品や断片にはK.Anh.56のような追加番号が当てられた(「K.Anh.56」は「ケッヘル・アンハング・56」と読む)。アインシュタインの第3版以降では、紛失した作品や断片もすべてK.315fのように本体の番号に組み込まれた。第6版では、偽作や疑わしい作品にはK.Anh.C14.01のような追加番号を当てている。(以上Wikipedia)
かねてからケッヘル番号は個人的になんとなくすっきりしなかったが、以上で一応氷解した。
ヴァイオリンとピアノのための協奏曲 ニ長調K.315fはK.Anh.56でもあるようだ。したがって、他のCDではK.Anh.56(315f)と表記されている。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための協奏交響曲 イ長調K.Anh.104は同様にK.Anh.104 (320e)といったようにも表記される。この曲は出だしだけモーツァルトの自作である。作曲を放棄したのではなく、後で完成させるつもりでいたらしい。完成されたなら傑作であったろうと惜しまれているそうだ。そのため補筆の試みが多く、オットー・バッハ、R.シュマッハー、P.ウィルビーによる補作版もある。上のCDはウィルビー補作版が収録されている。
日本人作曲家三枝成彰氏が補筆完成をしたものがある。このCDも所有するが、冒頭と終結部だけがモーツァルトだが、中間部は三枝氏独自の音楽で、補筆というには当たらない。
by yoshisugimoto
| 2015-07-04 07:10
| クラシック音楽CD
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