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クラシック音楽とジャズとオーディオのブログ


by yoshisugimoto
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バッフルは幅狭に限る

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KisoアコースティックのHB-1を聴かせていただいた。とても10cmとは思えない低音再生能力。きっと別にサブウーファーがついているんだろう、そう思ったほどだ。しかし、本体が鳴っているだけだという。驚異的である。

音量を出した時に、再生音には箱鳴りによる滲みとか、低音のストロークの限界とかは感じる。しかし、それをことさら指摘したいとは思わない。バッフルが小さいので、ふわっとくる音場感がよく出る。部屋は4畳半と狭かったのだが、部屋のハンデをほとんど感じさせない。凄いというしかない。小型スピーカーなのにいいのではない、小型スピーカーだからいいのである。

オーディオは趣味の世界だから、いろいろな価値観がありうる。大型スピーカー、ヴィンテージスピーカー、本人が好むなら何でもありだ。ただ一般家庭の普通の部屋で使う場合の音の良さ、にこだわるなら、バッフル幅の大きいスピーカーはもう時代遅れ、過去の遺物だと思う。バッフルが大きいと圧迫感があって、ふわっとくる音場感が出ない。生のコンサートに通うのは、この「ふわっとくる音場感」のためなのである。

たとえば38cmウーファーをつかったスピーカーは、ウーファーをサイド配置にしない限り、バッフル幅を狭くできない。我が家のスピーカーのウーファーは20cm口径で、バッフル幅300mm弱だが、6畳で「ふわっとくる音場感」を出すならこのあたりが上限と思っている。

世間の高級スピーカーの定番は相変わらずJBLやタンノイの大型スピーカーである。高級スピーカー=大型スピーカーはわかりやすい。商業主義もあって、この誤解は今後とも続くに違いない。しかし、一般家庭に最適の解は他にあると思う。その一つがKisoアコースティックのような小型スピーカーだろう。
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Commented by 雪まるだ at 2015-05-05 10:35 x
バッフル面積はゼロで反射もゼロが理想と考えると市販スピーカーのほとんどがダメですね。
Commented by MT at 2015-05-05 10:50 x
スピーカーユニットから出た音をいかにスムーズに放射するかですね。それと背面での音の反射を減らさないと特定の音に癖が出ます。
Commented by 神戸のナカモト at 2015-05-05 13:20 x
このHB-1は最も気に入った(気になった?)スピーカーではありますね。なんといってもユニットが素晴らしい。しかしその箱は不可思議でした。数度設計を試みましたが、あたしたちの工作ジャンルでは無いようですね。
Commented by yoshisugimoto at 2015-05-05 13:38
本音で言うと、HB-1はクセがないわけではありません。音量を上げると独特の滲みはあるし、小口径特有のDレンジの押さえられたような低音になります。とはいえ、小型スピーカーのメリットを目一杯出してきますので、ホーン型をマルチアンプ駆動するような大型スピーカーの対極の存在であることは間違いないと思います。
Commented by 京都人 at 2015-05-05 19:51 x
うちにもHB-1 と HB-X1がありますが、小型独特の反応の速い音の動きが気に入っています。
小さな太鼓などが重くならずポンッと立ち上がってスッと消えていく感じが良く出ます。さらに低域の必要な楽器でも、アコースティックなものであれば音のアタック、倍音系列が比較的正確に出てくるお陰でその下の基音を感じられるため、倍音のないような特殊なソース以外ではまずまず満足して聴けます。
時々他のスピーカーを引っ張り出してきて鳴らしてみますが、このような音の機敏性の点で段々不満が出てきて結局元に戻してしまいます。
Commented by yoshisugimoto at 2015-05-06 00:20
京都人さんはmixiの写真にHB-1X?をお使いでしたね。よほど気に入っておられるものとお見受けします。またそれだけのスピーカーだと思います。自作派でもマネできませんね。
Commented by 京都人 at 2015-05-06 07:23 x
昔、ある所から発売されていたRedeemerというスピーカーが吸音材使わずエンクロージャを積極的に鳴らしてチューニングされていました。それを聴いて微小入力に対する反応の良さなど他のスピーカーに出せない良さを感じて導入いたしました。
ところが、借りた建物の屋根から雨漏りがしてRedeemerの他、多くのスピーカー、アンプ、CDプレーヤー、テープデッキ、録音したオープンテープ、レコードなどが再起不能となってしまいました。
そこで、Redeemerと似た鳴り方をするスピーカーを捜し求めていた所、ある所でHB-1を聴いて「これはRedeemerの考え方に共通した思想のもとに作られたもので、鳴らし方によってはRedeemerの代替品になりうる」と感じて導入したものです。
このようにエンクロージャを積極的に鳴らすというスピーカーでは、通常のスピーカー設計の理論とは違うので、作っては聴くという試行錯誤を繰り返す中で思うような響きにしていかなくてはならず、手間隙とセンスが大いに必要になります。一般的に他の仕事をしながらとなるととてもそんな時間はありませんので、膨大な試行錯誤の結果到達したメーカーの成果をいただくということしかできません。
Commented by 京都人 at 2015-05-06 07:30 x
私の所でHB-1を聴いた数人の自作派の人たちが同じようなものを作ろうといろいろやっていましたが結局うまくいかず諦めたと聞いています。
このような2mmくらいの薄い板を使って盛大に箱鳴りを起こすエンクロージャでは、ある楽器の音ではそれなりに面白い音になっても、他の楽器ではとんでもないバランスになることがほとんどで、実際昔からあるそのようなタイプのスピーカーでは適不適がはっきりと分かれていたと思います。
RedeemerにしてもHB-1にしてもそのあたりの適不適がそれほどはっきり出ずにそれなりにこなしてしまうという点に脱帽しております。
Commented by yoshisugimoto at 2015-05-06 20:06
HB-1のノウハウは凄いですね。たいていのスピーカーを聴いてもさして驚かないのですが、久々におったまげました(笑)
Commented by 杉ちゃん at 2017-05-31 16:57 x
京都人さん、
HB-1をお使いですか?、超小型SPに似合わず低域まで伸びた凄いSPだと感じました。
ただし、価格が問題ですね(笑)
そうそう・・・Redeemerの代役に出来ると書かれてますが、サブWを取り入れたRedeemer
より性能的にHB-1の方が優れていると感じますが、価格が問題です。(何度もすみません)
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by yoshisugimoto | 2015-05-05 06:56 | オーディオ | Comments(10)