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by yoshisugimoto
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極小エンクロージャーとバンドパス・フィルター

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最近のハイエンドSPはトップ・モジュールとウーファー・モジュールが合体した形になっているものが多い。クロスはほぼ200Hzくらい。ミッドレンジは14~17cmくらいのコーン型である。エンクロージャーは金属製の高剛性のものが目立つ。機械加工しているとのことである。能率は例外なく低い。90dBを切るものが大半だ。

エンクロージャーはコンパクトであるため剛性がさらに際立つ。木工という制限もないので、形状もリブの入れ方を含めてどんな形にもできる。当然バッフル幅も狭く、音場感もいい。昔の大型ヴィンテージSPと比べると、能率は低いが、断然ハイテクなのである。歪も少なければ、余分な音を出さない設計になっている。

コーン型ミッドレンジはバンドパス・フィルターが噛むので、不利なはずだが、そこはメーカーのノウハウで乗り越えてしまうようだ。アマチュア的発想で言うと、TWとつなぐためのハイカット・フィルターはやむをえないとしても、ローカット・フィルターはなしにしよう、と考えたりするわけだ。しかし、それではパワーが入らないし、振動板に背圧もかかってしまう。だから18dBといった急峻なネットワークでローカットする。ネットワーク回路も複雑だ。

ネットワークとエンクロージャーの試作を繰り返し、測定もきっちりやって、極小のエンクロージャーでユニットのスイート・スポットを最大限生かすことができるのが、メーカーの技術力だと今のところ考えている。アマチュアでは太刀打ちできそうにない。

アマチュアはユニットはスルーで使う、エンクロージャーは大きめにして背圧は適度に抜く、といったやり方で、メーカー製と違う攻め方がいいと思う。そういった自作ならではの路線でこそ、メーカー製と差別化も可能になると考える。極小エンクロージャーでバンドパス・フィルターを使う限り、やっぱりメーカー製は餅屋の餅なのだ。

ただし、こうした低能率ハイエンドSPはアンプもハイエンドの駆動力のあるものが必要だ。昔、高城さんが高能率のオールホーン・システムをつかっていて、アンプは安物でOK、と書いておられた。今の低能率ハイエンドSPはその逆と言えるだろう。
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by yoshisugimoto | 2014-08-27 21:42 | オーディオ | Comments(0)