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録音を聴く

クラシック音楽とジャズとオーディオのブログ


by yoshisugimoto
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季刊ステレオサウンド

このところ数年、書店でオーディオ雑誌を買ったことがない。新たに機器を購入する予定は全くないので、動機がないのである。しかし、オーディオ雑誌をぼんやり眺めるのは大好きだ。とくにステレオサウンド誌は写真が美しい。眺めるだけで癒し効果があってストレス解消にいい。ちょうど女性がファッション雑誌を眺めるような感じだろうか。

同誌には、菅野沖彦氏の「レコード演奏家訪問」という企画があった。取材を受ける人は例外なく金にあかせた高価な機器をそろえている。別に高価な機器を持っているからと言って、必ずしもいい音を出しているとは限らない。自分とは縁遠い世界だが、そうした金満マニアのリスニングルームの写真をぼんやりと眺めるのは楽しい。若いころならともかく、今ではうらやましいと思ったことはない。むしろこの人たちには負けないよという自負もどこかにあると思う。そんな企画も菅野氏が高齢化するに及んで終了してしまった。だから最近のステサン誌は華がないように感じる。

b0109511_10255120.jpg加えて、ステサン誌にも時代の流れによる退潮を感じる。なによりも執筆する評論家の数が減った。だいぶ前に山中氏が物故、近年は朝沼氏や上杉氏も亡くなり、菅野氏も半ば引退状態にある。菅野氏の文章は内容はあまりないが、カッコよかった。上杉氏は文章が下手でワンパターンだったが、それがよかった。現執筆陣はなじみの少ない人が増えたし、だいぶ高齢化している。いよいよ読みどころが減ってしまったのである。

では、どうするのか。アマゾンで中古のステサン誌を調達するのである。送料別で数十円で買える。新しい機器に興味はなく、むしろ古い機器にノスタルジーを感じるから、発行年の古いものでも大歓迎である。なんやかやで5~6冊買ってしまった。立ち食いうどん一杯分のお金であの分厚い雑誌が買えて、ストレス解消につながるのだから悪くない。

この先、オーディオという趣味はどうなるのだろうか。オーディオ・フェア会場に来るのは中高年のオッサンばかりだ。中高年は私を含めてそう新陳代謝が活発なわけではない。またヤフオクでは結構な出物が入手可能で、リサイクルは逆に活発化するものと思われる。業界はまちがいなく縮むだろうし、いよいよマイナーな趣味に落ちこんでいくに違いないが、死に絶えることもないだろう。お金を使わずにしたたかに楽しむ趣味になったのだと思う。

個人的に現在買っているCDもアマゾンの激安中古ばかりだ。オーディオは同じ機器を永年使う限り、本当にお金のかからない趣味である。また、今はそうした時代なのだ。
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by yoshisugimoto | 2013-12-27 22:32 | オーディオ | Comments(0)